17種類もある男子プロボクシングの階級、なぜ必要?
羽やチャボ、ハエや巡洋艦・・・これらはすべてプロボクシングに設けられた階級の名称です。
フェザー、バンタム、フライ、クルーザーと英語にすると耳馴染みがあるでしょう。
では他にはどんな階級があるのでしょうか?
また、なぜ階級を設ける必要があるのかについても解説していきます。
■ボクシングには階級がある
プロボクシング関連のニュースや報道では必ず「ミドル級王者の村田選手・・・」など、選手名と階級がセットになっています。
階級は選手の体重によって男子は17種類、女子は18種類と、細かく分けられています。
では男子の階級について、体重の軽い順から一覧で見てみましょう。
ちなみに、アマチュアでは男子13種類、女子12種類です。
【男子】
◎ミニマム級:47.62kg以下
◎ライトフライ級:48.97kg以下
◎フライ級:50.80kg以下
◎スーパーフライ級:52.16kg以下
◎バンタム級:53.52kg以下
◎スーパーバンタム級:55.34kg以下
◎フェザー級:57.15kg以下
◎スーパーフェザー級:58.97kg以下
◎ライト級:61.23kg以下
◎スーパーライト級:63.50kg以下
◎ウェルター級:66.68kg以下
◎スーパーウェルター級:69.85kg以下
◎ミドル級:72.57kg以下
◎スーパーミドル級:76.20kg以下
◎ライトヘビー級:79.38kg以下
◎クルーザー級:90.72kg以下
◎ヘビー級:90.72kg超
体重の区切り方が何とも不自然に感じるかもしれませんが、これはkg(キログラム)ではなく、lb(ポンド)にて設定しているためです。
1lbは0.45359237kgなので、たとえばミニマム級の47.62kgはポンドで表すと105lbとなります。
なぜlbを使うのか、それはボクシング発祥の地がイギリスであり、イギリスでの重量単位がlbだったためとされています。
■なぜ階級が必要なのか?
ボクシングは拳で殴り合うというシンプルなスポーツです。
階級は体重にて分けられていますが、体重が軽ければその分身長が低いなど、体格も小さくなるでしょう。
慎重が低ければ当然、手足も短くなります。
脚が短ければ踏み込みが足らず、腕が短ければ拳は届きません。
こういった事情から、体格差は大きなアドバンテージとなりうるため、階級は必要とされてきました。
試合前に行われる厳格な計量は、体格による不公平をなくすために欠かせないものだとわかります。
■日本人に多い階級は?
欧米人に比べるとアジア人は小柄なため、ミニマム級からスーパーバンタム級あたりに日本人が多いです。
ロンドン五輪でミドル級王者となった村田諒太選手が注目を浴びたのは、金メダルを獲得したことはもちろん、日本人としては数少ない「ミドル級」での快挙だったことも大きいといえるでしょう。
実際、ミドル級のすぐ上のスーパーミドル級以降には現段階で日本人はいません。
ボクシングでは選手たちが不公平にならないよう、細かな階級が設けられています。
小柄な体格が多い日本人は軽量級が多いですが、階級に関わらず、素晴らしい試合を見せてくれています。
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