谷宜樹のボクシング人生

ボクシングについてもっと知ってほしいです。

オリンピックにプロ選手が参加できなかった理由とは

アスリートであれば誰もが一度は出場を夢見るオリンピック。
実はボクシングに限っては長年、プロ選手の出場が認められていませんでした。
その背景や問題点などを解説します。


■プロ選手が長年オリンピックに出られなかった理由

オリンピック競技として定着しているボクシングですが、出場できるのはアマチュア選手のみでした。
プロ選手の出場を禁止しているわけではありませんが、実力差が激しいことなどを理由に、「好ましくない」とされてきたためです。
また、プロとアマでは試合のルールも異なります。

◎プロ:1試合3分、10~12ラウンド
◎アマ:1試合3分、3ラウンド

アマの試合では、パンチの数によってポイントを取る「ポイント制」を採用しています。
マチュアルールで行われるオリンピックでは、プロ選手の方が不利ともいわれていました。


■プロ解禁は2016年リオデジャネイロ大会から

オリンピック競技の多くがプロ選手の参加を認めている中で、ボクシングは長い間浮いた存在でした。
変化があったのは、2016年のリオデジャネイロ大会です。
国際ボクシング協会(AIBA)がプロ選手の参加を認め、初めてプロ選手が出場を果たします。


■プロ選手のオリンピック参加率が高くない現実

ようやく解禁となり、プロ選手の活躍が見られるようになったオリンピックですが、参加率は決して高くありません。
そこにはプロ契約が深く関係していました。
合格すればプロになれる「プロテスト」があるのは日本くらいで、海外ではプロモーターと契約できれば即、プロ選手になれます。
契約時は、アマ選手としての実績がアピール材料になり「オリンピック出場」もその一つにすぎません。
わざわざプロになった後までオリンピックに出ようと思わない選手が多いというのが実情です。


ようやくプロ解禁となったオリンピックのボクシングですが、プロとアマでルールが大きく違ううえに、出場目的も異なることから、あまりスムーズに進んでいるとはいい難い状況です。
とはいえ、選手が全力で戦う姿はプロもアマも関係ありません。
勝者にも敗者にも惜しみない賛辞を贈ってあげましょう。

 

 

 

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